”海月”

美味しかった 土用のウナギ 平賀源内も草葉の陰から鼻高々のことだろう 虹子は 舵木弦三の陽に焼けた塩くさい腕へ ムッチリとした腕を絡み付けて アンタはウナギがキライ?と聞いた 白焼きのウナギなんて食えないっぺよ ウナギは蒲焼だっぺ 虹子の浸っとした汗と香水の甘い香りが混ざった女の匂いが 凪の夜の 舵木弦三を燻した109898174_989170731523045_5867323772507169575_n