”看板に偽りなし”

稲川楼から左へ20歩も歩けばラーメン店があった その店構いを見て鮫島貿易の社長は目を見張った 店は鉄筋コンクリートアパートの1階から3段地下にあった 入り口は人一人やっと入れる幅のドアもない穴倉でカウンターが奥へと3メートルほどで床から壁から天井まで真っ黒なモルタルのまさに洞窟で 店は7席で満員であった 白い暖簾に墨で”ピカイチ”とスープの匂いに生唾をゴクリとする銭湯からの御一行様であった

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