”ハイライト”

アルマイトの柄杓で一杯のスープをタレの入った丼ぶりにさらっと注ぐと湯煙の寸胴鍋か…

”ダイナモ”

銀輪部隊の清は一度も銃を撃ったことがなかった よくよく思い出してみると柳連隊長の…

”夜明けのラーメン”

ビルマでは支那軍の捕虜へも柳連隊長はラーメンを振る舞った 美味い食事は人を幸せに…

”シルクロード”

銀輪部隊は自転車で戦地への物資の輸送が役目であった 竹野タクシーの運転手の清は二…

”雷紋”

麺玉の隣の寸胴鍋の蓋を開けると一気にラーメンの香いが皆を包んだ 大陸の香いである…

”秘伝”

麺玉を投入してから1分 屋台の店の中は寸胴鍋の湯がグラグラ沸騰する音だけだった …

”チャルメラ”

いらっしゃいませえ 湯煙の中から現れたラーメン屋台の店主は見るからにのんびりした…

”荒野の屋台”

屋台はピカピカに磨かれた甲板が眩く引き出しの釻まで時代はついていたが黒光りしてい…

”ドラゴン”

ラーメン屋台からは白い昇龍の狼煙が青空へ上がっていた 竹野タクシーから転がり降り…

”虹”

竹野タクシーの車内は暗雲が去り晴れ上がった 皆我に返ると腹が鳴った 見渡す限りの…

”スキヤキ”

郡山までカーラジオが叶杉の一件を騙し騙し紛らわせてきた 景色が広い牧草地帯へと変…

”凪”

行くっぺさレインボー丸の船長はタクシー運転手の清に言った 皆はぞろぞろと境内を出…