”虹”

竹野タクシーの車内は暗雲が去り晴れ上がった 皆我に返ると腹が鳴った 見渡す限りの…

”スキヤキ”

郡山までカーラジオが叶杉の一件を騙し騙し紛らわせてきた 景色が広い牧草地帯へと変…

”凪”

行くっぺさレインボー丸の船長はタクシー運転手の清に言った 皆はぞろぞろと境内を出…

”藪から棒”

誤解もみる貝もあるかってんだ!タクシー運転手の清は言ってはいけない言葉を吐こうと…

”磯の鮑の片想い”

でかでかと新聞の一面に載っている写真を見てタクシー運転手の清は牡丹との新たなバラ…

”寝耳に水”

オレも新聞もらうっぺ レインボー丸の船長はインクの臭いも新しい朝刊を手にすると音…

”延縄”

レインボー丸の船長は駐車場へ戻ると竹野タクシーの運転手の清はベンチで大いびきをか…

”他人の空似”

百戦錬磨の遊女に係っては天狗といえども手も足も出なかった 日光東照宮の境内には他…

”出鼻をくじかれる”

天狗は下の鼻も伸ばして紅の縮緬の着物の裾をめくり上げむっちりした太ももの間に割り…

”おたんこなす”

アチキの前から喜八スーパーの社長が消えますようお願い申しありんす 牡丹は叶杉に手…

”末広がり”

喜上八郎 安売りで都内一円に進出してプロレタリア家庭の主婦のガマグチの見方と評判…

”恋文”

牡丹は御神木の叶杉を見てびっくりした 樹齢600年の巨大な杉で木の中が空洞のほこ…