”辣油”

いらっしゃいませ と牡丹の声の先にはボストンバッグをぶら下げたグレーの開襟シャツの中年男が立っていた こちらへどうぞと食卓へ案内した吉原の遊女だった彼女の客扱いは道に入っていた 竹野タクシー運転手の清は呆然としてその様子を追うとその中年男の客と目があって二度驚いた タマキラーメンくださいと注文する中年男は銀輪部隊の柳連隊長であったのだ

仮面フジダーマジ