”いつでも夢を”

北国へ足繁く通う人生劇場から半年も過ぎ清は夜空を見上げて牡丹を想った 最終レースに宵越しの金を賭けたオレが馬鹿だったな タクシー運転手の清は夜空を照らす花火を見ながら後悔していた 竹野タクシーに勤務する清は借金で首が回らず遂に会社の売り上げに手を出してしまったのであった 金は天下の回りものって金が降ってこねえかなとタバコに火を付けながら夜空を仰ぐと なんだよ戦時中でもあるまいし米軍の爆弾には目もなく心もねえか?ヒラヒラと紙が降ってきた一枚を掴むと米国の100ドル札であった ああ!金は天下の回りものだって本当じゃねえかよ!清の頭上には次から次へと100ドル紙幣が舞い降りてきたのであった

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