”牡丹に唐獅子”

隅田川の水面に写る散りゆく花火よろしく消えた神楽坂芸者の虎丸とハンマーヘッドシャークマンをゆらゆら舟で呆然と立ち尽くすナマハゲだった レインボー丸の船長はゆらゆら舟を牡丹鍋屋へと押し流した トラマルサンイネエガアー?うわごとのように呟くナマハゲにレインボー丸の船長は金と女は追ったら逃げるもんだっぺと言うと牡丹鍋屋へナマハゲを呼んだ 胡坐をかいて牡丹鍋を突つくナマハゲの姿は滑稽だったがガックリと肩を落とす様子には皆同情するのであった ナマハゲは片言の日本語で事の成り行きを語り始めるのであった

p6p7