”パイナップル”

気仙沼港の冷凍庫から船便に積まれた金色カジキ は山王ホテルの巨大な冷蔵庫に運ばれた 全て100キロ超えの金色カジキが15匹である 鮫島貿易の売上はキロ3千円で軽く1500キロとしても450万円であった 昭和30年代のこの金額は中古の10階建てのビルヂングが2棟は買える貨幣価値だった 鮫島貿易の社長は東海林運輸の清へ配達伝票に認印をペタンと押すと これは寸志でおます御苦労さんでしたと1万円札を3枚渡すと清は目ん玉を丸くして驚くのだった

hulagirl